花垣 山廃純米
伝統の技、山廃仕込。熟成から生まれる濃厚な甘み、柑橘類を思わせる酸、芳ばしさを伴う渋みが混然一体となり調和します。しっかり熟成させてから出荷します。コクのある酸は、燗酒に最適です。
山廃仕込とは、いわゆる生もと系酒母を利用した お酒に分類されます。生もと造りの中の一工程である、 櫂で蒸し米をすり潰す「山卸(やまおろし)」と呼ばれる 作業を廃止したことによりこの名前がつきました。
味わいのバランスを整え、燗酒が映える柔らかい旨味を醸し出すために、上槽後は18カ月以上熟成させる事を徹底しています。
分類 | 日本酒 |
---|---|
特定名称 | 純米 |
原材料名 | 米(国産)・米麹(国産米) |
アルコール分 | 15度 |
精米歩合 | 60% |
お召し上がり方 | 冷/常温/ぬる燗 |
保存方法 | 冷暗所 |
受賞歴
☆全国燗酒コンテスト2019 プレミアム燗酒部門 最高金賞
花垣 山廃造りの歴史
山廃の歴史
80年~90年代、パック酒を代表する淡麗辛口のお酒が流行していた時代より、前々杜氏が当時の流行とは逆を行く伝統的な「山廃造り」の醸造を行っていました。※花垣に現存する文献として昭和62年(1988年)には「山廃造り」の醪を4タンク分を醸造していたようです。
当時は全国的に「山廃造り」で日本酒を醸す酒蔵は珍しく、現存する文献ではどういった経緯で「山廃造り」が伝承されてきたかは不明ではありますが、この「山廃造り」のノウハウが脈々と「生酛造り」へ繋がっていく事になりました。
また、前杜氏から現杜氏にバトンタッチ後はあえて市販の醸造酵母を使用せず、伝統的な造り方の再現とあえて野性味あふれる味わいを求め、古くから蔵に住み着く「蔵付き酵母」で醸すようになりました。
醸造について
精米歩合はあえて低精米(花垣の純米酒規格において)にすることで、より伝統的な造り方と味わいに近づけています。また、毎年、気温が最も低くなる1月に生酛・山廃の酒造りを開始し、オリジナル製作の酒造用具を使用しつつ、作業工程も多いため蔵人だけでなく時には女性社員の力も借りつつ2ヵ月以上の時間をかけて「辛酸甘苦渋」五味をしっかり引き出し、味わい豊かな酒に醸しています。